英語教育…その必要性

 

英語を義務教育で教えるべきか否か。

その論争は明治にまで遡るようだ。

 

裏を返せば、多くの人が懐疑的な意見を持ちながらも、英語は義務教育の一科目として長年にわたり命脈を保っているということだ。

 

結論から言おう。

 

私は義務教育で英語を教えることには反対だ。

 

なぜか?

 

 

 

それは、多くの人が理想とする「英語ができる」とその状態に到達するまでの勉強時間の多さには、埋めがたい懸隔があるからだ。

 

英語を身につけるために、実際どれくらいの時間が必要なのか?そもそも、「身につける」とはどのような状態を意味するのか?

 

興味深い記事がある。

https://dokugakuenglish.com/mindset/m29/

 

通訳者の方が書かれた記事で、あくまで個人の意見の範囲だが、ここに書かれている勉強時間、そして各到達度は、私自身の肌感覚とも一致する。

 

多くの人が憧れる、「ネイティブと議論ができる」が約5000時間(TOEIC、英検で測れるレベルはとうに超えている)、「洋画を字幕なしで聴ける」のが15000時間超となっている。

 

…途方もない数字である。

 

文法ではなく会話に力を入れたら、授業時間を増やしたら、そんな小手先の方法論で達成できるものではないことは火を見るよりも明らかだ。

 

そして、すべての日本人が人生の15000時間を英語に割かなければいけないとは思わない。その時間があるなら、別の活動に力を入れて、「英語ができること」ではない何かによって国際的なプレゼンスを増していくべきだろう。

 

そして、中途半端に英語を勉強しても、求めるレベルには決して届かない。それならば、そもそも義務教育段階で英語に時間を割くことは止めるべきではないだろうか。